私の病歴
【病歴】
19歳:
2ヶ月間、高熱に悩まされる。診療所へ行くも治らず、原因不明。
喉がつかえる感じが続いてモノが食べられずに体重減少5kg。
(今から考えると、肛門周囲膿瘍を合併した高熱ではないかと思われる)
熱が下がったあと、今度は腹痛が続く。
20歳:
総合病院で検査入院。「クローン病の疑い」という診断。
サラゾピリンという薬を飲み始めるが、鈍い腹痛は続く。
21歳:
痔瘻を合併。切開で膿を出した後は炎症はなくなる。
以後、常なる腹痛とまれな痔瘻炎症と共に青春時代を過ごす。
24歳:
卒業直前に阪神大震災被災。就職のための健康診断を受けるが、
大腸カメラでは潰瘍も見つからず、過敏性大腸炎かもと言われる。
鈍い腹痛は続くものの、この頃から薬を飲まなくなっていた。
就職して東京へ。
26歳:
痔瘻炎症がひどくなる(仕事のストレスか?)。
現在も通う大学病院で手術を勧められる。
いろいろ検査を受けるが、クローン病の恐れはないとして手術。
痔瘻手術後の経過が悪く、クローン病の疑いが再浮上。
中心静脈点滴に切り替えて絶食治療を開始。
注腸造影にて、小腸回盲部に縦走潰瘍が見つかる。クローン病確定。
5ヶ月間の絶食、合計9ヶ月間の入院にて緩解にもっていき退院。
仕事に復帰する。
以後、プレドニン(ステロイド剤)とペンタサを飲みつづける。
33歳:
公私共に忙しい中、強い腹痛が止まらずに救急車を呼ぶ。
腹膜炎にて緊急手術。原因は胆石および小腸穿孔(穴が2つ開いた)。
胆嚢全摘および小腸60cm切除して人工肛門を仮設。
中心静脈点滴のカテーテル感染により点滴を外すも栄養吸収不良。
体重が36kg台まで減少する。
再手術(大腸を繋ぐ)のために体力をつける必要があるということで
リザーバを皮膚の下に埋め込んで中心静脈点滴を再開。
自宅療養にて、中心静脈点滴と経腸栄養剤(エレンタール)経口で治療。
34歳:
人工肛門を外して大腸を繋ぎなおすための手術を実施。
水分の吸収が十分でなく下痢状態は続くものの生活可能範囲として退院。
ペンタサおよび下痢止めの薬を飲みつづける状態で、仕事に復帰。
35歳:
高熱と肛門痛がひどくなり、4度目の入院。肛門周囲膿瘍の切開。
熱は引いたものの栄養不良状態改善のため中心静脈点滴を開始。
栄養点滴と経腸栄養剤、食事の併用にて体重増加するも、膿瘍炎症再発。
食事を再び停止。レミケードによる治療を実施。
私の場合、33歳で倒れるまでは「クローン病の中でも比較的軽いほうだ」と思ってました。自覚症状としては腹痛だけ、下痢も血便もありませんでしたし…。まあ、ずっと腹痛がありつづけるってのは嬉しくなかったですけど…。
仕事して一人暮らしで、ってことでその頃は自炊もだんだんしなくなっており、脂肪の少ないものを選んで外食していました。私の場合、仕事の忙しさからストレスが溜まり、食事制限がいい加減になり・・・という悪循環が再燃を引き起こすようです。
小腸を切った後は慢性の下痢状態だったのですが、逆に腹痛はほとんどなくなっていました。自炊してしっかりと食事制限していたのもつかの間、仕事が忙しくなるとまた悪循環にハマっていってしまいました。
長年の持病人生の中で、栄養や食事制限についての知識は豊富になってきました。今度こそ「クローン病でも楽食(楽しく食べる)」を合言葉においしく楽しく食事制限していくつもりです。宣言して後戻りできないようにするためにも、つたない知識が誰かの役にたってくれるかもしれないことからも、ネットでオープンにすることにしました。
その前にまず、仕事の環境をなんとかしないといけないんですけどね…(苦笑)。
(2005.12.10 文責:しんご)
【追記】
上記、2005年末の文章は入院中に書いたものです。
結局は仕事に復帰すると忙しくなり「ネットで食事制限情報をオープン」は実現しませんでした(苦笑)。その後は、忙しくなると体調を崩しながらも入院はせずに働いてましたが、37kg台まで落ちることもあるなど「このままでいいのか?」状態が続いてました。
35歳:
レミケードによる治療が効果をあげたとも言えないまでも緩解。
結局、合計3ヶ月入院後に退院。仕事に復帰。
37歳:
だんだんと腹痛が再開しており、体重も減少。また40kgを割ってしまう。
仕事と食事制限以外のことを切り捨てる気持ちで頑張って自力復活。
新しく出版された本に影響され、食事制限方法に取り入れる。
38歳:
人生を考え直すつもりも含め、一旦、仕事を辞める。
少なくとも、現状は結構よい状態を続けています。仕事の環境から解放された状態で健康状態をどこまで戻すことができるのか?を試してみることが、今の「ひとやすみ」期間の大きな課題でもあります。目標は体重を50kg台まで上げることです(もちろん健康的に)。
ネット上に情報公開などするのは、もっと準備してから…と思ってたのですが、自分に欠けている「考えるよりとにかくまず行動!」の精神でもって、走りながら準備していこうと思います。
(2009.2.8 文責:しんご)