5.『続 潰瘍性大腸炎とクローン病』

副題?は、「IDB患者の体験談をもとに」。著者は多田正大氏(多田消化器クリニック)。初版は2001年2月。既に10年以上経ってしまいました。

前著から1年ほどして刊行された本。まえがきの中でも、「言い足りなかったこと」と書かれているように、紙面が足りずに省かざるを得なかった点を補足しています。先生が実際に見聞したIBD患者さんの体験談がもとになっています。

大きな構成としておおよそのページ数で書くと…
第1部「良くなったり悪くなったり」55ページ、第2部「医者の言葉、患者の言い分」55ページ、第3部「こんな治療、あんな治療」25ページ、第4部「悲喜こもごもの経腸栄養療法」20ページ、第5部「手術を勧められた」20ページ…といった感じになっています。

ほとんどが、実際の患者さんに起きたことを書いたものです(もちろん仮名にして、わからないよう脚色してありますが)。いろんな理由(特に生活や環境の変化)で、良くなったり悪くなったりした患者さんの実例。言葉や考えの食い違い、ある治療が効く人効かない人、いろんな実例が載っています。理由はわからないけど実際に起きたこともそのまま書いてあります。先生、患者さん、看護師さん、この病気と向き合ってるのが自分だけじゃないと思い勇気付けられます。

古めの本ではありますが一読する価値があると思います。Amazonでも買えないようです(古本なら買えます)。まずはお近くの図書館で探してはどうでしょうか。

続 潰瘍性大腸炎とクローン病

続 潰瘍性大腸炎とクローン病